アメリカ長期滞在中なのにANAプラチナになれるか? ~海外滞在時のマイレージ考察~
2016年の4月から1年間の予定でアメリカのサンフランシスコ近郊に住んでいます。
こちらでも飛行機を使った出張や旅行にちょいちょい行っていますので、マイルを貯めつつ上級会員を虎視眈々と狙っています。
果たしてアメリカ在住にして日本の航空会社の上級会員になることはできるのか?
自分なりに考えを整理してみました。
本記事では、前回記事で説明した3種類の獲得ポイントを総称して「ポイント」と表記しています。
arnyuki.hatenablog.com
滞在地から考える ~ハブ空港をチェック~
アメリカの代表的な航空会社といえば、アメリカン航空・ユナイテッド航空・デルタ航空です。 3社はそれぞれ別のアライアンス(航空連合)に加盟しています。
一般的に、マイレージ会員になっている航空会社だけでなく、同じアライアンスに所属する航空会社便に乗ればほとんどの場合ポイントが獲得できます。従ってANAのマイレージ会員ならユナイテッド航空、JALの会員ならアメリカン航空に乗れば、それがたとえアメリカ国内線であっても、日本以外への国際線であってもポイント獲得可能です。
ところが航空会社を選ぼうにもなかなか思い通りにいかないことがアメリカでは多いのです・・・
日本にいるとイメージ湧かないかもしれませんが、アメリカの航空会社は国内に複数の拠点空港(ハブ空港)を設定し、便をそこに集中させることによってハブ空港を経由すればどこから出発してもどこにでも行ける状態を作り出しています。
例えばアメリカン航空の路線図を見ると、、、
本社所在地であるダラス・フォートワース空港をはじめ、シカゴ、マイアミなどをハブ空港として全米をカバーしています。
一方のユナイテッドはこちら。
本社のあるシカゴを筆頭に、デンバー、ヒューストン、ワシントン、ニューアークなどをハブ空港にしています。
デルタはこんな感じ。
本社のあるアトランタやソルトレークシティー、ニューヨーク、デトロイトなどをハブ空港にしています。アトランタは飛行機の発着回数が世界一多い空港(年間95万回)として有名です。*1
このように航空会社によってハブ空港が異なるため、ポイント獲得の観点でみると、自分の最寄り空港のハブ航空会社はどれなのか、が非常に重要です。
例えばANAのマイレージ会員がデルタのハブであるアトランタに住む場合、マイル獲得の観点では著しく不利になります。アトランタはデルタ航空の便が大半を占めていて、ANAとアライアンスが同じユナイテッド航空の便が少ない(あってもせいぜいユナイテッド自身のハブへ向かう便のみ)ためです。
逆に、ANAのマイレージ会員がユナイテッドのハブであるヒューストンなどに住む場合、マイルが非常に貯まりやすくなります。ユナイテッドの国内線が充実しているのに加え、同じスターアライアンスに所属する海外航空会社(ANA含む)も就航している*2ため、アメリカ発の海外旅行でもマイルを獲得できます。
ANA会員の私は滞在先が偶然ユナイテッドのハブであるサンフランシスコになり、他社に新規登録することなくポイントを貯め続けています。
・・・というわけで、日本の航空会社のマイレージ会員は、滞在地をハブとする航空会社しだいでポイントを獲得しやすかったりしにくかったりします。もしアライアンスの異なる航空会社だった場合は、ANAからJALへ(またはその逆)乗り換えるか、いっそアメリカの航空会社のマイレージ会員になってしまってもいいかもしれません。デルタのハブ近くに住むことになった場合は、少ないユナイテッドやアメリカンの便を活用して何とかANAやJALのポイントを獲得するか、あるいは諦めてデルタの会員に登録するか、の選択になります。
ハブ空港を確認してマイレージ会員登録が済んだら、あとはアメリカ国内線でも他国航空会社でも乗りまくれば上級会員へまっしぐら、、、と言いたいところですが、もう1つ乗り越えなければいけないハードルがあります。
日米往復は必須 ~上級会員への道~
前回記事にも書いたように、ANAのプラチナ達成基準はプレミアムポイントを「50000ポイント以上(うちANA便25000以上)」となっています。このANA便25000以上というのがかなり鬼門です。
ANAはアメリカ国内線は飛ばしていないので、アメリカに居ながらこの条件をクリアするには日米間を何回かANA便で往復する必要があります。
ANAのサンフランシスコ→成田線に1回搭乗あたりで得られるプレミアムポイントはもっとも入手しやすい予約クラスQの場合3591ポイントです。25000ポイント達成には3.5往復=7回乗る必要があります。敢えて遠回りのシカゴやニューヨーク経由にすればもっとポイントを稼げますが、それでも3往復は必要です。
スケジュールなどの都合でANAを選べずユナイテッド航空を選択した場合は、たとえコードシェアのANA便名で予約した場合でも獲得したプレミアムポイントはANA便としてカウントされないので注意が必要です。
JALはここの扱いが若干異なり、たとえ他社が運航する便でもJAL便名で予約すればJAL便としてポイント*3がもらえることになっています。日本発着のアメリカン航空便のほか、そこから乗り継ぐ米国内線にもJAL便名がついていることがあるので、予約時に気を付けさえすればANAよりも簡単に基準達成できます。*4
ちなみに今の私のポイント状況は・・・
本記事を書いた8/31時点では、プレミアムポイント43000ポイント余り(うちANA便18000ポイント余り)となっており、やはりANA便の利用が不足気味です。。。年末までにANA便であと7000ポイント獲得すればプラチナ達成です。秋ごろに一時帰国、年末にも帰ると思うので、合計3回搭乗予定。このうち2回ANA便に乗れればOKということになります。
まとめ
アメリカに住みながら日本の航空会社の上級会員になるためには、
- 滞在地の最寄り空港をハブとする航空会社をチェック
- 同じアライアンスに所属する日本の航空会社(ユナイテッドならANA、アメリカンならJAL)のマイレージ会員になる
- 日本の航空会社に乗って(JALの場合はアメリカン航空便をJAL便名で乗ってもOK)日米間を何往復かする
が必要条件になります。
もし最寄りのハブ会社がデルタだったり、日米往復が頻繁にできない場合は、JALとANAの上級会員は厳しいため、アメリカの航空会社のマイレージ会員になってそちらで上級会員を目指すほうが簡単です。
ではまた次回!